秋の観光シーズンが本格化する中、京都市と京都市観光協会(DMO KYOTO)が、観光客の集中によるオーバーツーリズムの対策に力を入れています。観光マナーを啓発する「京都観光モラル宣言キャンペーン」や、東山エリアでの事前駐車場予約制の導入など、快適で持続可能な観光を支える取り組みが次々とスタートしています。
京都観光モラルキャンペーン – 旅行者が学び、楽しむ観光体験
2024年11月1日から2025年2月頃まで、京都市では観光マナーの普及を目的に「京都観光モラル宣言-Kyoto Traveler’s Promise-」キャンペーンを展開。京都観光モラルは、観光客と地域住民が互いを尊重し、持続可能な観光環境を目指す指針です。
このキャンペーンでは、観光客が京都の歴史や文化、観光マナーについて学べる予習サイトを設け、特設サイトに登録後、京都に関するクイズに挑戦します。全問正解すると「京都観光モラル宣言証明書」が発行され、協力店舗で特典を受けられる仕組みです。西陣織会館でのシルクタオルのプレゼントや、保津川下りの乗船料1割引など、60以上の施設で特典が利用できるため、観光客が京都文化をより深く知るきっかけにもなります。
東山エリアの駐車場事前予約で渋滞緩和を目指す
京都市東山エリアでは、2024年11月1日から一部駐車場で事前予約制を試験導入。タイムズ24が運営するこのサービスは、観光エリアの駐車場を事前に確保することで、駐車場探しによる交通の滞留や渋滞の緩和を図ります。また、京都市はパークアンドライドを促進し、観光エリアへの車の流入抑制と公共交通利用を促す取り組みも行っています。
デジタルマップや巡回バスも活用
このほか、観光トップシーズンに備え、観光客が効率よく巡れるようデジタルマップを提供し、宿泊施設などを巡回するバスも運行。荷物を預けて手ぶらで観光を楽しめる環境を整備し、混雑緩和と快適な観光体験をサポートしています。
秋の京都観光がよりスムーズで心地よいものとなるよう、市全体でオーバーツーリズム対策に取り組んでいます。観光客は、マナーを守りながら持続可能な観光に協力し、京都の美しい季節を存分に楽しんでみてはいかがでしょうか。
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